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下取りは新車の購入代金の支払いに今の車を充てる方法で、買取は購入と切り離して車を売るだけの方法です。
JPUC(日本自動車購入協会)は、下取りを売買契約ではなく購入代金の「代物弁済」と説明しています。車の売却はクーリング・オフの対象外で、消費者庁の呼びかけは「査定の場では契約しない」。金額は、下取り込みと下取りなしの支払総額の差と、買取の最高額を同じ週に並べて比べます。
この記事のポイント
- 下取りは購入代金の支払い
- 購入をやめれば下取りも消える
- 売却はクーリング・オフ不可
- 査定の場で契約しない
- 支払総額で比べる
「下取りの金額を聞いてから、下取りの分だけ断って買取に出します」。そう言えると思っていませんか? 基本的には、言えません。どっちが得かは金額より先に契約の仕組みで決まる、と私は考えています。見積書の下取りの欄だけを見て決めるのは、やめておきましょう。
30秒でわかる:売る前に知る3つの決まり(公的機関と業界団体の公式ページ、2026年10月20日時点)
| 決まり | 中身 | 出典 |
|---|---|---|
| 購入をやめれば下取りも消える | 下取りは購入代金の代物弁済(JPUCの説明)。下取りだけやめることは基本的にできない | JPUC(2023年9月21日)・自動車公正取引協議会のQ&A |
| 売却はクーリング・オフ不可 | 車の売却は特定商取引法のクーリング・オフの対象外 | 国民生活センター(2024年6月18日) |
| 査定の場で契約しない | 事前に契約書を確かめ、その場では決めない | 消費者庁・国民生活センター(2023年3月22日) |
| 金額の比べ方 | 下取り込み・下取りなしの支払総額の差と、買取の最高額を同じ週に並べる | CARVELの条件表(H2④) |
CARVELの車種の記事で「売る額」の行を空けているのは、この比べ方で自分の数字を入れてもらうためです。
公開日:2026年10月22日 / 最終更新日:2026年10月22日
下取りと買取の違いは「契約の性格」:下取りは購入代金の支払いに充てる、買取は売るだけ
下取りは新車を買う店に今の車を渡し、購入代金の支払いに充てる方法です。買取は、購入と関係なく買取店に車を売るだけ。この違いひとつで、やめられるか、何社と比べられるか、お金をどう受け取るかが変わります。
違いを7つの観点で並べた表
並べてみると、差の出どころはほぼ1行目に集まっています。下取りは「売る契約」ではない。ここから全部が決まる。

| 観点 | 下取り | 買取 |
|---|---|---|
| ①契約の性格 | 購入代金の代物弁済(JPUCの説明) | 売買の契約 |
| ②購入をやめたら | 基本的に下取りも一緒にやめ | 購入とは関係なし |
| ③比べられる相手 | 新車を買う店 | 複数の買取店(JPUC) |
| ④お金の受け取り | 新車の代金から差し引く | 振込。MOTAの規約は原則 契約後1週間以内・引渡しと書類がそろったうえで(2026年10月時点) |
| ⑤売る契約のクーリング・オフ | —(下取りだけの解約はできない=②) | 対象外(国民生活センター) |
| ⑥自動車税 | どちらも4月1日の所有者に1年分。名義変更では戻らない | 同じ |
| ⑦店の費用の行 | トヨタの販売会社18社の見積り設定では、16社に「下取車査定料」の行(3,300〜9,900円) | この集計の対象外(会社ごとの規約で確かめる) |
出典は、JPUC(日本自動車購入協会)の「車売却・車買取契約の際の注意点」と、JPUC が国民生活センターの月刊誌に書いた『国民生活』の連載「契約の基礎知識 自動車編」第6回(2023年4月号)です。⑦の行は CARVEL の集計(H2④)。
「どっちが得?」への答え方:仕組みでは買取は競争になる、ただ差は自分の見積もりでしか分からない
仕組みだけで言えることは、1つ。買取は購入と分けて考えられるので、価格・契約内容・場所・担当者で複数の業者を比べられる。JPUC も、これを買取のメリットとして挙げています。
でも、金額の差までは仕組みから出てこない。広告の「下取りより◯万円」は、各社の自社アンケートで定義がばらばら。だから答えは「自分の車の見積もりを並べるまで分からない」になります。逃げに聞こえるかもしれない。ただ、ここで数字を断言する記事のほうを私は疑います。並べる見積もりの1つ目なら、MOTA車買取で、申込みから最短3時間後にWebに概算査定額が出る。
売る前に知る3つの決まり:購入をやめれば下取りも消える/売却はクーリング・オフ不可/査定の場で契約しない
この3つは、別々の話に見えて1本の線です。下取りは、新車の契約が成立した後に外せない。買取は、売る契約を結んだらクーリング・オフで戻れない。戻れない線が両方にある以上、最後の守りは判を押す前の査定の場になります。

下取りだけやめることは、基本的にできない(JPUC・自動車公正取引協議会)
JPUC は、下取りを「売却契約」とは違うものとして説明しています。原文はこうです。
「下取りはいわゆる『売却契約』とは異なり、購入の注文における『代物弁済契約』とみなされるため、基本的には下取りだけやめることはできません。」
同じ JPUC の『国民生活』の連載も、下取りを「車の購入代金債務の代物弁済」とし、購入を取りやめた場合は基本的に下取りも同時に取りやめになる、と続けています。代物弁済をひらたく言えば、お金の代わりに車で代金の一部を払うこと。
別の団体も、同じ向きの答えを出しています。自動車公正取引協議会のQ&Aは、納車の直前に「下取車あり」を「なし」に変えたいという相談に、新車の登録が済んで契約が成立した後なので「一方的な条件変更はできません」と答えました。契約がいつ成立するかは、注文書の裏の約款で決まります。名古屋市消費生活センターの解説(2023年9月29日更新)によると、自販連の標準約款では、登録の日・注文による改造などに着手した日・引き渡した日のいちばん早い日。ローンを使う場合は信販会社の約款の決まりもあるので、自分の注文書とローンの約款で確かめてください。
読者の行動に直すと、話はシンプル。下取りの金額に納得できるか不安なら、新車の契約の前に買取の見積もりを1つ取っておく。契約のあとで「やっぱり下取りだけ外して」は、通らないのが原則だからです。
クーリング・オフは使えない。やめられるのは契約書の決まりの範囲
買取のほうにも、戻れない線があります。国民生活センターは2024年6月18日の注意喚起で、はっきりこう書きました。
「車の売却は、特定商取引法におけるクーリング・オフの対象外です。」
業者が家に来て買い取る「訪問購入」でも同じです。消費者庁がまとめた、特定商取引法施行令第34条の物品の具体例(2023年4月21日)の1番目は「自動車(二輪のものを除く。)」で、訪問購入の規制の対象から外されています。福岡市消費生活センターのコラム(2025年6月12日)も、クーリングオフの対象外なので「契約成立後は一方的に契約を解除することはできません」と書いていました。では、契約したら一切やめられないのか。そうとも限らない。同じ注意喚起は、JPUC のモデル約款に「売却する車を事業者へ引き渡した翌日まではキャンセル料を払うことなく解約できる」などの内容があると紹介しています。
ただし、これは業界団体のひな形です。実際の締め切りは、契約する会社の契約書で決まります。会社ごとの違いは、一括査定サービスの比較にある、会社ごとの契約後の解除の締め切りで表にしました。
査定の場で契約しない:「今日決めてくれればこの金額」への返し方
消費者庁の注意喚起には、こんな2文があります。「査定の場では契約しないようにしましょう。事前に契約書を確認するようにしましょう。」
消費者庁のページと同じことを、国民生活センターの2023年3月22日の発表も「査定の場では契約せず、一度冷静に考えましょう」と書いています。クーリング・オフが無い以上、判断を家に持ち帰ること自体が守りになる。
そこで、返しの一言を用意しておく。下の文は CARVEL が作ったひな形です。
「家族と相談して、明日までに返事します。この金額がいつまで有効か、紙かメールでいただけますか」

その場で決めないと金額が下がる、と言われたら?



有効期限を書いたものでもらいましょう。決めるのは家に帰ってから。
新車の契約の前に、買取の金額を1つ持っておく。 とくに1つ目の決まり(下取りだけは外せない)への先回りになります。MOTA車買取は最大20社がWebで入札し、最短3時間後に概算査定額が出るので、査定の場に立つ前に、相場の目安が手に入る。やりとりは高額査定の上位3社(最大)で、その3社からは電話が来ます。利用料は無料です(任意の有料サポートを除く)。
「下取りより◯万円高い」の正体:各社の数字は定義がばらばら、MOTAの「下取り価格」は最高査定額の0.9倍
各社の「下取りより◯万円」は、MOTA 30.3万円(3,645件)、ナビクル 28.7万円(4,489件)、ズバット 21万円(330件)。どれも自社のアンケートで、期間も何と比べたかも違います。MOTA の車種別ページの「下取り価格」は、最高査定額のちょうど0.9倍にそろっていました。
4社の「◯万円」を並べると、定義も期間も件数も違う
同じ「◯万円」でも、中身はそろっていません。2026年10月時点の各社の公式ページの表示を、原文の言葉のまま並べました。
| サービス | 表示している数字 | 何と何の差か(公式の文言) | 回答数・期間 |
|---|---|---|---|
| MOTA車買取 | 下取りよりも平均30.3万円お得 | 定義の記載なし(「当社実施アンケートより」) | 3,645件・2023年6月〜2024年5月 |
| ナビクル | 平均28.7万円高い | 査定最高額と下取り価格の差額の平均 | 4,489件・2024年1月〜2025年12月 |
| ズバット車買取比較 | 査定額が平均21万円アップ | サイト利用者アンケート | 330件・2022年1月〜12月 |
| マイカースカウト | スカウトの差額は平均34.6万円 | 買取店が出した提示価格(上限値)どうしの差(下取りとの差ではない) | 件数の表示なし・2026年3月 |
意外だったのは、マイカースカウトの1行です。34.6万円は、下取りと比べた数字ではありません。ズバットの330件は2022年の1年分で、MOTA・ナビクルとは期間が重なっていない。この4つを並べて平均するのは、無理がある。
筆者の検証(2026年10月)|各社の「下取りとの差」の定義を原文で並べる(公開ページの集計)
MOTA車買取・ナビクル・ズバット車買取比較・マイカースカウトの公式ページの、数字・何との差か・回答数・期間を原文のまま1つの表にしました(2026年10月時点)。4社とも自社が出した数字で、独立した検証はありません。MOTA は下取りの額を誰がどう聞いたかを開示しておらず、ナビクルは、その人が受けたいちばん高い額である「査定最高額」と下取り価格の差でした。
MOTA の車種別ページの「下取り価格」は最高査定額×0.9(10車種・145行)
MOTA車買取の車種別ページには、車種ごとに「MOTA最高査定額」と「下取り相場価格」が並ぶ。この2つの比は、正直驚くほどそろっています。どの車種も、きれいに0.9倍。
筆者の検証(2026年10月)|MOTAの「下取り価格」は実測か計算か(車種別ページ10件)(公開ページの表示の集計)
SUV7車種と比較用の3車種、合わせて10車種のページ(2026年10月時点)では、先頭の表示は10車種すべてで、下取り相場価格÷最高査定額=0.9倍(0.8999〜0.9001)。年式別の表145行も、0.1万円単位の丸めを除けば、下限は145行すべてが0.9倍でした。上限は車種ごとに決まっていて、ハリアー・ヴェゼル・エクストレイル・CX-5・ランドクルーザープラドは0.8倍、ジムニー・ライズ・プリウス・アルファード・N-BOXは0.7倍です。
例を1つ。ハリアーの2.5 ハイブリッド Z レザーパッケージ、2026年式(走行5,000kmまで・査定時期2026年9月)は、最高査定額480.7万円、下取り相場価格432.6万円、差48.1万円でした。432.6万円は480.7万円の0.9倍です。
ページ自身も「下取り価格は、ユーザーアンケートとMOTAの査定実績に基づき、独自に算出した目安です」と注記しています。表の更新月は2026年10月で、ここまでの数字は2026年10月時点の表示です。数字の並びから見えたことで、MOTA が算出式を公表しているわけではありません。それでも、48.1万円が「誰かの下取りの見積もりと比べた差」でないことは、ほぼ言えるだろう。
MOTA を使うときの入札の流れと時間・期限は、MOTA車買取の仕組みと時間・期限にまとめました。
だから「◯万円得する」とは言えない。言えるのは自分の見積もりの差だけ
同じ車・同じ週で、下取りの見積もりと買取の見積もりを並べた公開データは、2026年10月時点で出ていません。CARVEL も、同じ車で両方の見積もりをまだ取っていない。差は、あなたの車の2つの見積もりを並べたときにしか出ません。次の章で、その並べ方を渡します。
支払総額で比べる手順:下取り込み・下取りなし・買取の最高額を同じ週に並べる
比べるのは、見積書の下取りの欄の金額ではありません。新車の見積もりの「下取りなしの支払総額」から「下取り込みの支払総額」を引いた差(下取りの実質の額)と、買取の最高額です。3つを同じ週にそろえます。


見積書のどこを見るか:下取り込みと下取りなしの総額の差が「下取りの実質の額」
下取りの欄の数字だけでは、店どうしも比べられない。下取りの額は、値引きと同じ1つの総額の中で動くからです。高く見える下取りも、そのぶん値引きが小さければ、払う総額は変わりません。計算の例は値引きと下取りが1つの総額の中で動くハリアーの例に、総額の出し方はハリアーの下取りなしの乗り出し総額に載せました。
民間の解説では、オリコンの「車の下取りと買取の違い」(2026年2月25日更新)も「下取り価格だけでなく、支払総額で考えること」と書いています。実はもう1つ。トヨタの販売会社の見積りシミュレーションの設定には、下取りの費用の行を持つ店が多くあります。
筆者の検証(2026年10月)|トヨタの販売会社18社の見積りシミュレーションの設定にある「下取」の費用の行(各社の見積りシミュレーションの設定)
トヨタの販売会社18社の公式見積りシミュレーションの設定では、名前に「下取」を含む行が18社すべてにありました。「下取車査定料」の行は16社で3,300〜9,900円(中央値7,150円)、下取車の諸手続・代行費用の行は15社で7,260〜16,720円です。査定料の行が無かったのは、ネッツトヨタびわこと和歌山トヨペットでした。
18社は、見積りシミュレーションに登録された販売会社211社から、11社おきに選んでいます。データは2026年10月時点のものです。言えるのは「設定に行がある」まで。下取りありで見積もったとき、明細に実際この行が足されるかは分かっていません。他メーカーの販売店は対象外です。
この行があるなら、下取りの実質の額はその分だけ小さくなります。見るべきは、欄ではなく総額。
条件表:同じ車・同じ週・同じ条件で3つの数字を埋める
下の表は、読者が自分で埋めるためのものです。CARVEL が測った値は入っていません。条件をそろえないと、出てきた差に意味がなくなる。
| 項目 | 記録すること |
|---|---|
| 車 | 車種・グレード・年式・走行距離・修復歴・色・ローン残債の有無(下取りの店にも買取店にも同じに伝える) |
| 日付 | 見積もりを取った日。下取りと買取を同じ週に(MOTAの公式FAQ(2026年10月2日掲載)では、Web査定額の有効期限は結果開示日から1週間) |
| 下取り | ①下取り込みの支払総額 ②下取りなしの支払総額 ③②−①=下取りの実質の額 |
| 買取 | 最高額の会社・金額・有効期限・減額の条件・解除の条件(引渡し日の翌日までか)・入金日。2〜3社 |
| 比べる | 買取の最高額 −③。あわせて手間(日数・立会いの回数) |
持ち帰り:3つの数字を埋める条件表
・①下取り込みの支払総額
・②下取りなしの支払総額
・③②−①(下取りの実質の額)
・買取の最高額(有効期限・解除の条件も一緒に)
この表の「買取の最高額−③」だけが、あなたの車の本当の差です。広告の「◯万円」も、下取りの欄の数字も、この引き算の代わりにはなりません。
条件表の「買取」の欄は、下取りの商談より先に埋められる。MOTA車買取なら、最大20社の概算査定額が最短3時間後にWebで並び、高い順に上位3社(最大)と実車の査定に進みます。Web査定額の有効期限は開示日から1週間なので、下取りの提示と同じ週にそろえやすい。
順番:買取の相場を先に → 新車の商談 → 下取りの提示 → 同じ週に並べる → 査定の場では決めない
並べる順番を間違えると、表が埋まらない。下取りは購入とセットなので、買取の見積もりは新車の契約より前に置きます。
- 買取の見積もりを1つ取って、相場の目安と有効期限を手元に置く
- 新車の商談で、見積もりを「下取り込み」と「下取りなし」の2通りでもらう
- 下取りの提示額を聞き、条件表の①〜③を埋める
- 同じ週のうちに、買取の金額と条件を2〜3社そろえる
- どの店でも、査定の場では契約しない。家で表を見てから決める
税と手続き:自動車税は4月1日の所有者に1年分(2026年4月から「自動車税」)、名義変更では還付されない
自動車税は、毎年4月1日に車検証に載っている所有者に1年分かかります。年度の途中で売って名義が変わっても、県や都から前の所有者に月割で還付されることはありません。下取りでも買取でも同じです。
自動車税:4月1日の所有者に1年分、名義変更では還付されない(抹消登録なら月割で還付)
東京都主税局の自動車税のページは、年度の途中で移転登録(名義変更)された場合でも前の所有者に1年分が課税され、新しい所有者には翌年度から課税される、と説明しています。香川県のQ&A(2020年12月10日)も、売買などで名義変更をした場合は還付されない、という答えでした。
月割で戻るのは、抹消登録(いわゆる廃車)をしたときです。売るときの話とは別だと覚えておけば、迷わない。
呼び名にも注意が要ります。2026年4月1日から、税の名前は「自動車税」に変わりました。3月31日までの旧称は「自動車税種別割」で、4月1日の所有者に1年分という仕組みはそのままです。名前の変更は、東京都主税局のページと兵庫県のページ(2026年5月7日更新)で読める。買うときにかかっていた環境性能割は、2026年3月31日で廃止されたと、東京都と兵庫県の同じページに書かれています。
重量税・自賠責・リサイクル料:買取価格に入っているかを見積もりで聞く
JPUC が書いた『国民生活』の連載は、買取業者に売る場合、自動車税・重量税・自賠責保険の未経過分やリサイクル料(預託金)は買取価格に反映させていることが多く、基本的には還付されない(再販されずに廃車になる場合は還付されることがある)、と解説しています。たとえば「トヨタのクルマ買取」のよくある質問(2026年10月時点)は、査定価格に「自動車税未経過相当額」を足し、さらに「リサイクル預託金相当額」をプラスして払う、と書いていました。重量税と自賠責の扱いは、この解説のほかに公的な資料では分かっていません。
見積もりのときに「この金額に未経過分は含まれていますか」と1つ聞くだけで、店どうしを比べやすくなります。
本音のコーナー:推しポイント・惜しいポイント・やめておけ条件
推すなら、私は「買取の見積もりを1つ持って、下取りの商談に行く」組み合わせです。どちらか1つに決めてから動く必要はありません。惜しいのは、広告の数字も下取りの欄の金額も、そのままでは比べられないことでした。
推しポイント:下取りは手間が1か所、買取は相手を選べる
下取りの良さは、手間が1か所で済むこと。条件表で言えば、①と②は同じ店の見積書2枚で埋まる。買取のように、2〜3社と査定の日を合わせる必要もありません。
買取の良さは、JPUC の言葉どおり、価格・契約内容・場所・担当者で相手を選べること。下取りを断る前提ではありません。比べる材料を先に持っておく、それだけの理由です。
惜しいポイント:広告の「◯万円」も下取りの欄も、そのままでは比べられない
ここは正直、惜しい。各社の「◯万円」は自社が出した数字で、3社はアンケート、1社は買取店どうしの差。MOTA の下取り価格は独自に算出した目安です。下取りの欄は、値引きと一緒に動きます。あなたの車でいくら違うかは、条件表を埋めるまで分からないんです。
やめておけ条件
下取りと買取のよくある質問
- 決算期に下取りは上がる?
-
上乗せされることがあると説明する民間の解説はありますが、公的な資料には出ていません(2026年10月時点)。オリコンの解説(2026年2月25日更新)は、決算期などには値引き交渉の一環として下取り価格が上乗せされるケースもある、としています。上乗せがあっても値引きと一緒に動くので、比べるなら支払総額で。
- 買取の代金はいつ振り込まれる?
-
会社によって違います。MOTA車買取の規約は、公式FAQによると原則として売買契約の締結後1週間以内で、車の引渡しと書類がそろっていることが前提です(2026年8月25日掲載)。JPUC が書いた『国民生活』の連載は、おおよそ1〜2週間以内で振り込まれることが多いとしています。
- カーセンサーで買取の見積もりは取れる?
-
いまは取れません。カーセンサーは2026年10月17日から全サービスを一時停止していて、再開は未定です(2026年10月時点)。ITmedia NEWSの報道(2026年10月19日)も、リクルートが関連する全てのサービスを一時停止したと伝えました。
- 新車を買わずに、ディーラーに買取だけ頼める?
-
買取の窓口を公式に出しているディーラーはあります。ただ、購入が条件かどうかは書かれていないので、申し込む前に店に確かめてください。2026年10月時点で、トヨタは「トヨタのクルマ買取」のよくある質問で他メーカーの車も買い取ると書き、三重トヨタ自動車の買取センターは「買取額に満足できない場合はお断りください」と案内しています。トヨタモビリティ東京やネッツトヨタ南海にも、買取・査定の窓口が出ている。
まとめ:下取りか買取かは、契約の仕組みを知ってから自分の3つの数字で決める
私の判定は、いまどの段階にいるかで分かれます。新車をまだ注文していないなら、先に買取の見積もりを1つ。注文書に判を押した後でも、登録などで契約が成立する前なら、店に相談する余地はあります。成立した後は下取りだけ外すのは基本的にできないので、下取り込みと下取りなしの総額の差だけは必ず確かめる。どちらの段階でも、査定の場では決めない。
今週やること
新車の見積もりを「下取り込み」と「下取りなし」の2通りでもらってください。同じ週のうちに買取の見積もりを1つ取り、条件表の①②③と買取の最高額を埋める。スマホのメモに「①◯◯万円 ②◯◯万円 ③◯◯万円 買取◯◯万円(期限◯日)」と4行あれば、査定の場で決めずに家で比べられます。
メモの4行目「買取◯◯万円」は、MOTA車買取の概算査定額から書き始められます。
広告の扱い:MOTA車買取はCARVELの広告の提携先で、ボタンと「MOTA車買取」のリンクから申し込まれると、CARVELが報酬を受け取ることがあります。3つの決まりは、公的機関・業界団体の原文から書きました。条件表はCARVELが作った手順で、日付の行(Web査定額の有効期限)にだけ広告主のMOTAの公式FAQを使っています。
確かめメモ:公的機関(国民生活センター・消費者庁・東京都・兵庫県・香川県・名古屋市・福岡市)、業界団体(JPUC・自動車公正取引協議会)、トヨタと三重トヨタの買取の案内、MOTA の車種別ページ10件、各社の自社アンケートの表示、トヨタの販売会社18社の見積り設定を、2026年10月20日時点の確認です。同じ車で下取りと買取を並べた実際の差は、まだ分かりません。
参考URL一覧
- JPUC(日本自動車購入協会)の「車売却・車買取契約の際の注意点」:https://www.jpuc.or.jp/useful/article/caution/
- 『国民生活』の連載「契約の基礎知識 自動車編」第6回(2023年4月号):https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-202304_05.pdf
- 自動車公正取引協議会のQ&A:https://www.aftc.or.jp/contents/am/shohisha/faq/shinsya/qa_11.html
- 同じ注意喚起:https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240618_1.html
- 消費者庁のページ:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_035
- 東京都主税局の自動車税のページ:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/automobiles/j
